『 頚椎椎間板ヘルニア 』って何? 首こりと勘違いして治療が遅れる怖い病気

 

『 ヘルニア 』といわれると、腰を痛めた人の病気というイメージですよね。

しかし、近年は首のヘルニアが増加傾向にあります。

『 頸椎椎間板ヘルニア(けいついついかんばんヘルニア) 』です。

大きな原因は、やはりITの進歩でしょう。

デスクワークが増え、携帯電話やタブレットも同じで下を向いたままです。

気付かぬうちに長時間ほとんど身動きせず同じ姿勢。

しかも気が済むまで永遠と作業に没頭してしまう人も多いでしょう。

疲れても、“ 疲れた痛み=首こり ” と思い込むこともあります。

 

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しかし、大人だけがなると思ってはいけません。

最近の子供は、親に連れられていても、騒がないようにと

ゲーム機を持たされている子が多いですね。

確かにゲームに集中させていれば静かかも知れませんが、

育ち盛りのお子さんでも、ストレートネックから次第に負荷が大きくなれば

椎間板にもストレスが溜まります。

悪化してヘルニアになる可能性も無い訳ではないのです。

そして、首にはたくさんの神経が通っています。

どうか年齢を問わず、気を付けてほしいのです。

 

参考までに

www.madoromi-life.tokyo

  

 

 

症状

神経根

神経根という神経に障害がある場合は上半身に症状が出てきます。

   ・ボタンが上手くはめられない

   ・箸の使い方が下手になった

   ・腕が痛い、或いはしびれる   

   ・肩と首に痛みとしびれを感じ動かしにくい

   ・指がしびれ指先に感覚がない

 

脊髄

脊髄という神経に障害がある場合は下半身に症状が出てきます。

   ・足がもつれてしまい不安定で上手く歩けない

   ・膀胱直腸障害により排尿排泄困難、或いはこぼれてしまうこともある

 

  神経根を患ってた患者さんを診ていた時の経験を話しますが、

  かなり不快な痛みが断続的に続き、とてもつらい症状だと思いました。

  あまりに続く痛みで精神的にもダメージが蓄積、仕事に支障が出ました。

  いつもならスムーズに出来ることも、しびれて出来ないため、

  イライラし易くなりますから周囲とも協和が乱れることも多くなります。

  市販の痛み止めで治せる痛みではありません。“ 変だ ”と思ったら、

  気持ちが疲れてしまう前に、どうか病院で相談してほしいのです。

 

原因と対処

文頭で述べたように姿勢の悪さが大きな原因になります。

また、面白いことに、原因がないのに、なってしまう場合もあります。

 

ストレートネックは前に骨が折れる状態になるので、

ゆったり伸ばすことが大切なのですが、

頚椎のヘルニア患者が首を後方へそらすと腕や指のしびれが酷くなります。

また、斜めに傾けても同じで、しびれが増強されるかを調べ判断します。

これと同時に、腱反射(けんはんしゃ)の異常や手足の感覚も調べて判断。

 

椎間板が加齢で変化すると後ろへ飛び出し、神経を圧迫してなる病気ですが、

神経根、脊髄のどちらかだけに影響する場合と、

両方とも圧迫され影響してしまう場合とがありますから、

MRI検査で圧迫をしっかり調べ、治療することが大切です。

 

 

まとめ

首にはたくさんの神経が通っているので、決して無理はせず、

痛みの強い時は、とにかく安静にして下さい。

首を引っ張る牽引治療(けんいんちりょう)や

神経ブロック注射など、その人にあった処置が必要です。

そして、決して首をマッサージしないことです。

 

旅先で安易にマッサージを頼んだら痛みが取れず

病院へ行ったらコルセットに…。という人も実際にいました。

力まかせの治療はかえって悪化する典型的なケースです。

 

迷ったり不安になる症状がある人は、

一度病院へ相談に行く勇気を出して欲しいのです。

治療をきちんとすれば、きっと元気な楽しい時間を取り戻せるでしょうから。

正しい姿勢で、るく前向きに過ごしましょう。